歯科技工士が活躍するフィールド

歯科技工士が活躍するフィールド

歯科技工士が活躍するフィールド

様々な装置(冠、ブリッジ、義歯、矯正装置など)

歯科技工士とは?

歯科技工士は、歯科医師の指示のもと、患者さんのお口の中に入れる様々な装置(冠、ブリッジ、義歯、矯正装置など:左図)を作る、歯科医療従事者です。患者さん一人一人にぴったり合う人工の歯を作る、人の健康に貢献することができる専門技術職です。医師や歯科医師と同様、国家資格です。


歯科医師、歯科衛生士とともにチームを組んで歯科医療に貢献しています。また、医科-歯科医療連携において、例えば脳梗塞後に飲み込みがうまくできない患者さんが使う装置を歯科医師の指示のもと製作することで、チームの一員として働いています。
本学ではさらに、口腔保健を学び、口腔から健康に貢献する「口腔保健工学士」としての活躍が期待されています。

様々な装置(冠、ブリッジ、義歯、矯正装置など)
歯科技工士が活躍するフィールド

活躍の場・活躍している卒業生から

歯科技工士が活躍するフィールド

さまざまな分野で活躍している口腔保健工学専攻卒業生に質問に答えていただきました。


質問項目

①どんな仕事をしているのか

②どんな毎日をくらしているのか

③どんなところがこの仕事の魅力か

④工学専攻で学んだことでよかったところ・役立ったところ

⑤これから入学を目指す高校生に向けて

歯科技工所

歯科医院から受注して歯科技工を行うところで、個人経営から会社まで規模は様々です。

隅田健吾 2017年3月卒業3回生 和田精密歯研株式会社勤務

隅田健吾
2017年3月卒業 3回生
和田精密歯研株式会社勤務

①私は現在グループ1000人規模の歯科技工所に勤務しており、CAD/CAMを用いてインプラント埋入シミュレーションのための顎骨データ作成やサージカルガイドの製作などを行なっております。


②基本的な一日のスケジュールは、毎朝8時20分に出社し、午前中にサージカルガイドの製作、午後に顎骨データの作成などを行い、18時頃に退社しています。


③デジタル技工がメインのため、ほとんどの仕事でCAD/CAMを使用したりCT画像を見たりと、一般的な歯科技工所ではなかなかできないような仕事ができることが魅力です。


④本学の画像解析の講義やCAD/CAMシステム工学実習でCTやCAD/CAMに関しての基礎的な知識や技術を学べたことが現在の仕事に就くうえで大変役立ちました。インプラントについては基礎知識を学んだものの、まだまだ学ばなければならないことも多く、更にステップアップしていきたいと思います。


⑤本学では幅広い分野の学習ができることはもちろんですが、CAD/CAMなどの設備が大変充実しており、現在の職場でも用いているような機器なども比較的自由に使用することが出来ます。学生のうちから様々な機器に触れておくことで、仕事で扱うことになった際に一歩リードしたところからスタートすることが可能になると思います。

歯科医院

歯科医院の中に歯科技工室があり、歯科医院を受診した患者さんの装置を作ります。


病院

大学附属病院や総合病院などの歯科・口腔外科などにある技工部で歯科技工を行います。

八巻知里 2015年3月卒業1回生 昭和大学附属病院歯科技工部勤務

八巻知里
2015年3月卒業 1回生
昭和大学附属病院
歯科技工部勤務

①大学病院内において、クラウン・ブリッジや義歯、スポーツマウスガードの製作やCAD/CAMシステムを用いたジルコニア修復物、インプラント上部構造の製作といった様々な分野の技工を行っています。


②院内技工室では通常の技工物製作の仕事に加え、装着時に調整された物の仕上げ作業や急患の補綴装置修理などにその場で対応することもあります。1日の流れがとても速く感じるほど、勤務中は充実した時間を過ごしています。


③患者さんの口腔内は一人ひとり異なるため、機能や形態、使用する材料を考えたり、色を合わせたりといった難しさはありますが、患者さんや担当の歯科医師の声を反映させながら試行錯誤を重ね、全てのことがしっかりと出来た時に患者さんに喜んでもらえるような補綴装置ができますし、その時にやりがいを感じます。


④在学中から実際の歯科医療現場が間近にある環境で学べたこと、医歯学融合教育におけるチーム医療学習や附属病院での臨床実習の経験は特に役立っていると感じます。


⑤デジタル化も進み、歯科医療や技工の世界でも出来ることがますます広がっています。工学専攻の各分野のプロフェッショナルな先生方のもと、隣接する歯科病院や、一人一台使用できるCAD/CAM室など整った環境の中で多くを吸収し、将来に役立ててもらえたらと思います。

田村聡 2015年3月卒業1回生 東京医科歯科大学歯学部附属病院歯科技工部勤務

田村 聡
2015年3月卒業 1回生
東京医科歯科大学
歯学部附属病院
歯科技工部勤務

①東京医科歯科大学歯学部附属病院の歯科技工部で各外来からオーダーされた歯科技工物の製作を行っています。装置はクラウンブリッジから義歯・インプラント関連まで幅広く、パソコンでのデザインや3Dプリンターの活用など、デジタル機器を使用することも多いです。また、技工受付業務や外注製作の管理業務等も行っています。


②朝は8時半始業、1時間の休憩をはさんで17時15分終業です。歯学部附属病院は一部外来を除いて土日祝日休みなので、私たちもそれに準じた勤務となります。有給休暇や年2回のリフレッシュ休暇(3連休)など連休も取りやすいので、休みの日は友達と旅行に出かけたり、年間コースの技工セミナーに参加したりしています。


③歯科技工士は、ものつくりを通して医療に貢献できる素晴らしい職業です。私たちの製作する装置は患者様の生活になくてはならない「人工臓器」となります。特に病院で勤務していると自分の製作した装置が患者様に装着される瞬間を見るチャンスが多いため、やりがいを持って仕事が出来ます。本物の歯のような機能や見た目の装置を作ることはとても難しいですが、そこが歯科技工の楽しさでもあると思います。


④台湾と韓国への海外研修はとても有意義な経験でした。他国の学生と交流することにより、広い視野で今後の歯科技工を考えられるようになりました。また、学生の段階から歯学部附属病院での臨床症例を担当できるので、歯科技工士としての卒後の心構えができました。その他にも、卒業研究や最新のデジタル機器を操作できる幅広い実習内容など、工学専攻だからこそできた経験が今の臨床に役立っています。


⑤現在、歯科技工業界は歯科技工士不足や作業のデジタル化など変革の最中にあります。大変なことも多いですが、自分のスキル次第で活躍のできる面白い分野だと思います。ぜひ工学専攻に入学し、学生生活を思いっきり楽しんでください。工学専攻で学ぶ4年間は、卒業後の様々な選択肢のどれにおいても自分を助けてくれる素晴らしい経験になるはずです。

お仕事紹介 Movie

企業(歯科関連会社)

歯科関連機器や材料などを製造・販売している会社です。製品を販売する営業職、製品を開発する研究部門、製品の説明をするインストラクター、オペレーターなどの職種があります。

久保田綾乃 2016年3月卒業 2回生 株式会社GC勤務

久保田綾乃
2018年3月卒業 4回生
株式会社GC勤務

①歯科医療総合メーカーである株式会社ジーシーのCAD/CAM加工センターでコンピューターを使った歯科技工物の製作に従事しています。


② 歯科医院や歯科技工所から注文をいただき、インプラント治療や審美修復といった自由診療で主に用いられるチタンやジルコニアといった素材から、個々の患者さんに合った補綴物の土台を加工しています。


③最新の材料やシステムに触れながら業務を行い、歯科技工士として製品開発にも携わることができる点で、とても恵まれた環境にいると日々実感しております。


④授業の一環で、私が今いる加工センターへの見学がありました。当時はCAD/CAMについてほとんど分かりませんでしたが、金属を歯の形に削りだすために、部屋の天井に届きそうなくらい大きな機械を使用していたことは覚えています。また、私は大学の卒業製作において、光学スキャナーで自分の顔を計測、CADデータ上で片目を欠損させて3Dプリンターで印刷し、その印刷した模型で義眼を製作しました。企業見学で直接最新の技術を見せていただいたり、大学内の様々な機器を自由に使わせていただいたことからCAD/CAMに興味を持ちました。大学での実習のおかげで、現在、CAD/CAMシステムが中心の業務を行えています。


⑤幅広い教育内容、大学の設備、教員・学生間でのつながりなどは歯科に携わる場で働く者にとってとても魅力的な大学だと思います。

道免そら 2016年3月卒業2回生 株式会社モリタ勤務

道免そら
2016年3月卒業 2回生
株式会社モリタ勤務

①歯科医院で使われる保険請求のためのレセプトコンピュータや、デジタルレントゲンシステムなど、あらゆる情報器機の提案から導入、サポートまで一貫して行っています。歯科医師の要望を的確に捉えた設定や運用方法の提案が求められるため、歯科医院に寄り添った対応ができるように心がけています。


②フレックス制度が導入されたため、毎日の出勤時間は決まっていません。歯科医院に訪問することが主な業務になるので、お昼休みや診療後の時間にお伺いしています。


③歯科医院の開業から携わるため、先生方とは長いおつきあいになります。先生からのご要望に答える提案が出来たときや感謝の言葉を直接いただけることがやりがいに繋がります。


④歯科企業では、顧客は歯科医院が殆どです。歯科用語や、治療内容など質問されることも多く、歯科の知識がなければ話にならないと言われることもあります。もちろん分からないことや初めて知ることも沢山ありますが、入社前に歯科の知識を身につけたことで、新しく学ぶというよりは、知識を深めながら仕事をすることができています。


⑤工学専攻は歯科技工士の国家資格を取得することができます。工学専攻で学べば、歯科技工士として歯科技工をする仕事だけでなく、そのほかの仕事につくという将来の選択肢が広がるということでもあります。高校生の皆さんには、是非工学専攻で学び、実りある大学生活を送っていただきたいと思います。

小野由貴奈 2016年3月卒業2回生 株式会社JM Ortho勤務

小野由貴奈
2016年3月卒業 2回生
株式会社JM Ortho勤務

①管理部開発・技術サービス課で新製品の開発や販売している医療機器の修理を主に行っています。他にもセミナー運営、商品の品質調査など様々な業務を担当しています。


②私の所属する部署は社内勤務が多く、基本的にデスクワークをしています。


③開発に関しては歯科の知識を必要とする事が多く、また修理はとても専門的な内容であるため、「社内でも自分にしか出来ない部分」を担えている事が魅力です。


④大学の授業でCAD/CAMについて学ぶ講義があり、その際に3Dプリンター産業にとても興味を持ちました。大学でCAD/CAMに関する授業を受けていた事から、今の会社でもCADや3Dプリンターを導入するプロジェクトに携わる事が出来ました。


⑤歯科技工士という職業はあまり知られていない職種ではありますが、だからこそ非常に個性的で、かつ自身のアピールポイントになります。また、現在確実に社会から必要とされている職業だと思います。少しでも興味を持ったら、ぜひ大学に話を聞きに来てみて下さい。

企業・その他(医療関係企業ほか)

一般企業や医療関係企業、行政、財団法人などで活躍します。業種はさまざまです。

河西 唯 2017年3月卒業3回生 サイトサポート・インスティテュート株式会社勤務

河西 唯
2017年3月卒業 3回生
サイトサポート・
インスティテュート
株式会社勤務

①治験コーディネーター(以下、CRC)として、医療機関で行われている治験(新薬などの臨床試験)を支援しています。CRCは治験が適切かつ円滑に行われるよう、被験者さん(治験にご参加いただいている患者さん)と、治験に携わる医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師等の様々な職種の方々の間の架け橋となり、スケジュール調整、症例報告書の作成補助など医療機関でのあらゆる治験の業務をサポートしています。


②医療機関での勤務がほとんどです。治験が適切に実施できるよう準備や補助をしています。CRCとして周囲の状況を把握し治験が円滑に進行するような調整方法の提案を心がけています。また、治験実施計画書の正確な理解、疾患やお薬など専門的な知識も求められます。勉強の日々ですが、医療機関の方々のご協力や被験者さんからいただく「ありがとう」の言葉を励みに毎日頑張っています。CRCは一人で勤務することがほとんどですが、私の会社では定期的にオフィスに集まり、勉強会やチームミーティングを通し日々の業務の見直しを行っています。


③新薬の開発の過程に携わることができることです。また、様々な職種の方々や被験者さんと接することができることだと思います。信頼関係を築くことができるとやり甲斐があります。


④グローバル規模で行われる治験も多く、CRCには英語力も必要とされます。2年次の台湾研修や科学英語の授業、卒業研究で英語の論文を読むなど、学生時代に英語力を身につける機会が多く、その経験が今とても役にたっています。歯科疾患や歯科のお薬を扱うこともあり、大学時代に学んだ歯科の知識を活かしています。


⑤工学専攻で最先端の歯科技工、幅広い医療を学ぶことができ、とても充実した大学生活を送ることができました。歯科技工の講義や実習をはじめ、2年次の台湾研修や4年次の医歯学融合教育など工学専攻でしか経験できない学びがたくさんあります。また、工学専攻は少人数制で先生方との距離が近いのがとても魅力的です。

研究・進学~大学院修士課程・博士課程~

本学口腔保健工学専攻を卒業後、大学院(修士課程(2年)、博士課程(4年))に進学することができます。企業の研究開発部門に勤務し、研究開発をします。

田中千紘 2018年3月卒業4回生 大学院修士課程(口腔機能再建工学分野)

田中千紘
2018年3月卒業 4回生
大学院修士課程
(法歯学分野)

①大学院修士課程に進学し、法歯学分野に所属しています。歯科技工の分野とは少し違いますが、4年間工学専攻で学んだことを他分野に応用したいと考え、法歯学分野への進学を決めました。


②講義を受けながら、研究を進めています。大学院の講義は医歯学総合研究科ということもあり、学部では習わなかった分野の講義も聞くことができてとても興味深いです。


③学部の時は接点がなかった人たちと出会えるので、知識や視野が広がり、また研究を進めていく中で自分が工学専攻で学んだ知識が役に立つと、とてもやりがいを感じます。


④工学専攻での卒業研究や授業内でのプレゼンテーションの経験は今の研究生活で大いに役立っています。また、実習や卒業研究の中で効率のいい時間配分を考えるようになるので、そのことも研究を行う際に役に立っています。


⑤工学専攻は先生たちとの距離が近く、一人一人としっかり向き合ってくれます。十分なサポートのもと自分のやりたいことをできるところだと思います。

豊田真奈 2018年3月卒業4回生 大学院修士課程(口腔機能再建工学分野)

豊田真奈
2018年3月卒業 4回生
トクヤマデンタル(株)
勤務

①私は歯科器材メーカーのトクヤマデンタルに勤めており、現在は入れ歯に使われる義歯床関連材料の開発に携わっています。


②より良い製品を開発するべく日々研究を行っております。研究に熱中していると一日があっという間に過ぎていくので、限りある時間を有効に活用するように心掛けています。


③自分が開発に携わった製品を世に送り出し、実際に治療に使用して頂けることです。歯科医師の先生や患者さんに喜んでもらえる製品を作れるように精進していきます。


④歯科に関する幅広い知識を身につけることができたので、とても役立っています。特に歯科理工学の授業で学んだ知識は研究で使うことが多く、学んで良かったと感じています。


⑤本専攻では国際交流が盛んに行われていて、2年次には全員で台湾研修に参加する機会があり、私は3年次にスウェーデン研修にも参加させて頂きました。海外研修は国際的な視野を広げることができる貴重な経験となるので、本専攻に入学された際は是非参加してみてください。

教育

全国にある歯科技工士専門学校や短期大学、大学などの教員として学生の指導にあたります。

動画で紹介!口腔保健工学専攻 動画で紹介!口腔保健工学専攻